私が今回レビューする楽曲「かわいいだけじゃだめですか?」について、この楽曲を扱う経緯を伝えたい。理由は大きく言えばこの楽曲が様々なところで爆発的な流行を見せたからだ。魅力について、音楽的要素を分析しレビューを行う。
この「かわいいだけじゃだめですか?」という楽曲はいわゆるポップチューンに当たり、その中でも明るい曲調とキャッチーな歌詞が際立っている。その曲調の明るさを作り上げている一つはそのテンポの早さでありBPMは「172」だ。このテンポに合わせてビートと歌詞が勢いよく流れ続けることで爽快感と高揚感を曲が持っている。爽快感といえばこの曲のスケールはGメジャーが使用されており、(コード進行などでことなってしまうが)Gメジャースケールには「雄大さ」や「活発・元気」といった印象がある。「愛を込めて花束を」や「負けないで」などの有名曲もおなじスケールだ。使用されている楽器もバンド曲のように定められた楽器だけで行われているわけではなく、ピアノやキーボードで軽やかさを表現できている。
そしてこの曲はここから進化を見せる。
この曲のすごいところはこれほどの曲を土台に、『中毒性』を持たせるギミックが仕込まれていることがあり、それが聞いてて気持ちよくハマる拍子のアクセントを歌詞や演奏に入れ込んでいるところだ。例をあげるならサビが始まる前のキラーパートで「かわいいだけじゃだめですか?」というセリフが入りそのままサビに入るのだが、これがとても気持ちが良い。理由としてここの拍子に「1、2、123」という振られ方がされている。「かわいい」「だけじゃ」「だめ」「です」「か?」でドンっと言った感じにサビに入る。言葉にして分けて口にするだけでなんとなくリズムが良い感じだとわかる。このような仕組みを曲の至る所に数多く取り入れていて、脳に残りやすくしてある。ここまでが若者を含め多くの人と自分に刺さった音楽的な要素だと言えるだろう。
「かわいいだけじゃだめですか?」
アーティスト:CUTIE STREET 作詞:早川博隆 作曲:早川博隆/渡邉俊彦
2024年 9/9(月) 0:00
アソビシステム株式会社 プロジェクト「KWAII LAB.」より
https://cutiestreet.asobisystem.com/discography/detail/3685