折坂悠太の「やまんばマンボ」はしっかりとした中毒性のあるリズムが光りつつ、明るくユニークな歌詞を一緒に乗せている一曲だ。まず注目すべきは、マンボ特有の跳ねるようなリズムだ。軽快なリズムと一緒に流れている明るいパーカッションが織りなしているグルーヴは、思わず体を揺らしたくなるような心地よさを孕んでいる。サビの「やまんばマンボ」というフレーズも印象的で、リズムと言葉がしっかりと噛み合っており、何度でも口ずさみたくなる爽やかさがある。
この曲はメロディもまた秀逸だ。折坂の柔らかくのびのある歌声が、曲全体にぬくもりを与えている。旋律はマンボを元にしてることからも民族的なノスタルジックさがあるが、現代的なリズム感にも思え、斬新なグルーヴを行き来している印象を受ける。そこに楽器の軽やかな音が合わさることで、聴いていて耳が引き寄せられるような感覚を覚える。
全体として、やまんばマンボは親しみやすくクセになるリズムと、折坂悠太特有の歌声が詰まった一曲だ。この短い時間の中で温かみや明るさなどを感じるようなとても明るい曲であり、大人から子供まで気軽に楽しめる中毒性を持った名曲である。