みなさんは、「やまんばマンボ」と聞いてどんなものを思い浮かべるだろうか。
調べてみるとヤマンバというのは奥山に棲む老女のことで、 山の中で道に迷った旅人に優しい婦人の姿で宿や食事を提供するが、旅人が寝たところで食い殺す日本の妖怪だそうだ。そしてマンボは、ラテン音楽の一つでキューバのダンス音楽のことだ。
この曲は物語調になっており、深い意味や難しい表現がなくとても頭に入りやすい歌詞だ。これはNHKの「みんなのうた」で2025年に放送されており、老若男女誰もがわかりやすくユニークな歌詞と耳に残るマンボ調のリズムで聴いていて楽しくなった。
そして、この「やまんばマンボ」の魅力の中心には、なんといってもその歌詞がある。物語風に展開される歌詞には、まるで絵本を読んでいるような感覚にさせてくれる。冒頭では、山の奥深くに住むヤマンバが登場し、怪しげな雰囲気で聴く者の興味を引きつける。
歌詞のテンポは非常に良く、リズミカルなフレーズが続くため、耳に残りやすい。「やまんばマンボ やまんばマンボ」といった繰り返しのフレーズは、思わず口ずさみたくなる中毒性を持っており、小さな子どもでもすぐに覚えられるよう工夫されている。妖怪というテーマを扱っていながら、歌詞は全体的にコミカル。
このように、「やまんばマンボ」の歌詞は、ただのおもしろソングではなく、巧妙に作り込まれた言葉とリズムで構成された芸術的な作品とも言える。子どもも大人も楽しめるこの歌詞の力が、多くの人に愛された理由の一つだろう。