人とひとをつなぐ盆踊り

9月21日、京都市左京区一乗寺で「一乗寺フェス」が開催された。地域の方々による飲食店が立ち並び、子どもから大人、海外からの観光客まで多くの人が訪れ、一日を通してにぎやかで温かい雰囲気に包まれた。ゼミでは盆踊りを企画し、たくさんの人に参加してもらった。今回はその時の様子をご紹介!

まずは「メガヒッツ盆踊り」からスタート。考案者であるスタディストの岸野雄一さん監修のもと、炭坑節の振り付けをベースに、流行りのJ-POPや懐かしの歌謡曲など、世代を超えて楽しめる曲で約30分間盆踊りを踊り続けた。最初は見ているだけの人もいたが、音楽が流れ始めると自然と体が動き出し、少しずつ輪の中へ。気がつけば、子どもからお年寄りまで一緒になって踊る大きな輪が3重にもなっていた。音楽と踊りが生み出す一体感は、まさに盆踊りならではの魅力だと感じた。

フェスの最後を飾ったのは、上一乗寺に江戸中期から伝わる伝統芸能「鉄扇踊り」。拍の取り方に規則性がないため難しく、炭坑節よりも繊細な手の動きや足の動きがが多い振り付けだが、多くの人が興味を持ち、挑戦するために盆踊りの輪の中に入ってきてくれた。普段なかなか触れることのない地域の伝統の踊りを通して、地域の歴史や文化を体験する貴重な機会になったと思う。若い世代にも少しずつ受け継がれていくきっかけになったのではないだろうか。

今回の「一乗寺フェス」を通して、盆踊りが人と人をつなぎ、地域の魅力を再発見する場になったと感じた。最初は顔を合わせたことのない人同士でも、音楽に合わせて一緒に踊るうちに自然と笑顔が生まれ温かい空間になっていた。踊りという共通の体験を通して、世代や立場をこえて人と人がつながる力を感じることができたのは、とても貴重な経験だったと思う。

来年も「一乗寺フェス」は開催予定とのこと。音楽や踊りはもちろん、個性豊かな屋台や地元の交流も楽しめるので、興味のある方はぜひ一度足を運んでみてください。