連載『私の好きなライトノベル』#1男女比の狂った世界

今回紹介したいライトノベルは『男女比世界は大変らしい。(ただしイケメンに限る)』というタイトルのウェブの小説です。

この作品はタイトルの通り、男女の比率が女性七人に対し男性一人の比率の男女比が狂った世界を舞台に、そんな世界に転生して女性に優しいハーレムを目指し邁進するひろしくん……を傍目にマイペースに泥団子作りや鬼ごっこなどをしてマイペースに生きるのっぺりした男の子が主人公の物語です。

この作品の面白いところはいくつかあります。

まずは、作品のジャンル分けです。作者は当初ラブコメを描こうとしていたのですが、幼少期編でひろしくんに女子が群がり、あぶれた男子と遊び倒すというラブコメ要素が薄い展開に、長期休みに強制無人島サバイバルや強制滝行をさせられたところを皮切りに、現代ファンタジーが少しずつ侵食して行き逆に薄まるラブコメ要素で最終的に「ラブコメ風現代ファンタジー」というところに落ち着きました。この変遷だけでもう面白いです。

次に、主人公のキャラクター性です。主人公は普段から愉快なキャラをしています。そして作中世界でひろしくんの陰に隠れるように影が薄いですが、騒動の収束を図る際、騒動を拡大させて燃えるものがなくなることによる鎮火をしつつ、しれっと自分は火の粉がかからないように蚊帳の外でほくそ笑むという、いい性格。しかも誰も損をしている訳ではないので文句も言えないという上手い立ち回り。決して相手の土俵には立たないようなマイペースさや第一章では名前すら出てこない影の薄さが面白いと思います。

最後に、世界観です。男女比の狂いが加速することに納得の歴史に、実際にこれくらい男女比が狂ったら作られそうな法律やそれによる悪影響、宗教の神様や歴史上の人物が女性化していて驚く描写など「男女の比率が女性七人に対し男性一人の比率の男女比が狂った世界」についての作り込み・深掘りもしっかりされていて面白いと感じます。

とても面白いし無料で読めるので是非読んでみてください。

↓『男女比世界は大変らしい。(ただしイケメンに限る)』

https://kakuyomu.jp/works/16817330655400610161