アニマルセラピーという言葉を知っているだろうか。「動物を通した癒し」が私たちの健康をよくする。私はこの言葉をあまり信じていなかった。「癒し」という言葉は便利すぎるし、そんな簡単なもので人の生活や健康が変わるとは思えなかったからだ。
そんな私の考えが変わったのは、我が家に猫が来てからである。
2025年10月18日、私は天使に恋をした。クリーム色のノルウェージャンフォレストキャットの男の子、ソルである。親の反対を押し切って、自分が世話でもなんでもするということでお迎えしたのだ。

ソルが家に来てから私の生活は健康になっていった。
私の最近の目覚ましは音ではなく、物理攻撃。それはいつも決まって7時ごろ。
朝が苦手というわけではないが、猫を飼う前の私は予定がなければ一旦6時に起きてスマホで何も予定がないことを確認して、そこから2度寝を絶対する。次に動かなければいけないその時まで。
それが猫を飼い始めて毎朝餌をくれとせがむソルに起こされ、一緒にリビングがある2階に向かう。そして餌を食べている間に私も朝ごはんを食べる。2度寝をしてた時は朝ごはんは基本食べなかった。早起きをして、朝ごはんを食べる──超健康的だ。
そして今までは、暇さえあればずっとスマホを触っていた。それが最近はずっと猫と一緒に過ごしている。これも健康への一歩だといえるだろう。
身体面の健康だけではなく、精神面でも猫の影響はとても大きい。
正直なところ私は今まで健康について気にしたことがほとんどない。それはいつ死んでもいいと思っているから。長生きしたいって言ったって急にポックリいっちゃう時はあるだろうし、別にそこまで生きるということに対して執着していない。ただ、今死んだら周りに迷惑かけるなとか、推しのイベントが確定してあるから生きて行かなきゃいけなかっただけ。そんな感じで小さな楽しみをめがけて生きているだけだった。
そんな私が、少しだけ健康を気にするようになった。猫の寿命は室内飼いの猫で平均15年らしい。ソルがそのくらい生きるとしたら、私もそれまでは生きていなければならない。そう思った瞬間、健康は「どうでもいいもの」から「守るべき条件」に変わった。
アニマルセラピーとは、本来の意味としてある、専門的な治療や特別な訓練を受けた動物だけがもたらすものだと思っていた。しかし今の私は、毎朝7時に起こされ、餌を用意し、この小さな命のために今日も生きようと思うことそのものが、私にとってのアニマルセラピーなのだと感じている。
ソルは私を治したわけではない。
ただ、私の生活の中に「生き続ける理由」を与えてくれた。それだけで、人は少し健康になれるのかもしれない。
