先日訪れた植物園見学。
普段自分が送っている生活の中で見ることの出来ない景色や、感じることのない空気感、そんな中にいる人々に包まれて非常に「非日常的」と言える体験だった。
そんな中で私にはとても惹きつけられたものがある。それは観覧温室を回っている際に「砂漠サバンナ室」を訪れた時のことだ。
植物園にある植物には基本的に、その植物の名前を示す基本的にネームプレートが置かれており、ある程度の時間を植物園で過ごしていた自分はすでにその全てに慣れてきてテンプレ化していた。
しかし砂漠サバンナ室の植物たちの「名前」はそんな自分の退屈を打ち払ってくれた。名前にあるどこの要素が面白かったのか、サバンナ室で見た植物を名前と共に紹介していく。
「瑠璃丸」
これはメキシコにあるサボテン科の植物で、見た目は丸々とした形のサボテン。棘は他のサボテンに比べて少ないぶん、そのボディのディテールがよく見える。「瑠璃丸」と名付けられた理由はその丸々しさからだろうか。

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「金毛ライオン」
個人的に一番好きなネーミング。原産地不明のサボテン科である金毛ライオンは細長いサボテンが縦に長く伸びている。その針は金色に輝いており細くびっしりと生えている、まさに「ライオンの立髪」という感じでそれに金毛ライオンをぴたりと当てはめたネーミングには感心する。

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「七宝樹」
これは南アフリカのキク科の植物である。淡い緑のキクの葉と根が地面を埋めるように張り付いているのだが、「七宝樹」という名前が当てはまれば確かにその南国感や海、どこに生えていたのかのような情景が浮かぶ。

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「葡萄甕(ブドウガメ)」
ブドウ科ナミビアの葡萄甕は一見は普通の木のようなものなのだが、その植物は独特な形状をしていてしたにいくつれに丸みを帯びている。まさに「カメ」なのだが、その一部始終を丸々採用しているのは少し面白い。

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「ユキオンナ」
先ほどの葡萄甕と打って変わってこの「ユキオンナ」の形状からはその名前に通ずる一才を自分は汲み取れなかった。ユキオンナは南アフリカ現地のワスレグサ科である。最初に思ったことはアロエににているという印象であり、少し葉の表面が白がかっているのが雪の要素なのかもしれない。南アフリカに「雪」があるという状況を考えると面白い。

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「翠鉾(ミドリホコ)」
こちらも南アフリカ現地のワスレグサ科の植物だがこれは面白い。先ほどの「ユキオンナ」よりは見た目と名前の相関があるが「葡萄甕」ほど見た目のままのネーミングではない。ミドリホコの葉は細く鋭く、力強い。それが同じ方向に何本も刺すように生えている。そこで「針」や「箒」などではなく「鉾」というチョイスをする点が素敵だ。

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以上が自分の興味を引いた植物とその「ネーミング」である。実のところまだ他にも魅力的な植物とその名前はあるのだが、一旦は上記のみとさせていただく。このネーミングに通ずるのは実物の印象はそのままに名付けているのに、「言い回し」にユニークさを持ってきていることだ。それが自分に想像性と高揚をもたらしたのだと考えられる。