いたわりはり

いたわりはり


 本作は、鑑賞者の想像力を促進させることを目的とした作品シリーズの一つである。街中にある設置物や日用品など、日常の中であまり注意を向けられないものに対して、絆創膏や冷えピタ、カイロ、風邪薬など、人間のケアに使われるアイテムを貼り付ける。この行為によって日用品を擬人化し、感情や生命、物語を想像することで、「いたわる」ことを試みている。展示する作品は、作者が実際にこれらの行為を行い、その結果を写真として記録したものである。日用品や街中の風景を扱った制作を通じ、鑑賞者の注意や想像を喚起する表現の可能性を提案する。 

 前回はアルバム形式で展示していた写真作品を、今回は壁面に直接貼り出す形式へと変更した。これにより、鑑賞者が空間の中で作品と向き合う構成を試みた。
また、今回から絆創膏を貼ったぬいぐるみを実際に展示空間に設置した。当初は横たわる姿勢で配置していたが、鑑賞者によってたびたび座った姿勢へと直される様子が見られた。
この行為から、ぬいぐるみを「本来あるべき状態」に戻したくなる衝動が鑑賞者に生じていたのではないかと考えられる。それは「いたわる」という感覚の一端を示しているのではないかと考えた。


Project Type: Work

Created in: 2026年2月

Credit:
Mizuki Nitta(Creator)
Scott Allen(Advisor)





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