2025 1Q 制作ノート 安部翔太


作成日:2025.06.16

作成者: 安部翔太


背景

卒業制作のための研究テーマを決定した。また、研究の計画を立てた。

制作テーマ

「メンタルモデルの部分的な裏切りによる、アイデア創出のためのインタラクションデザイン」

実践内容

まず、これまでに制作した作品の特徴を分析した。多くの作品に共通して、悪戯心がある、シュールである、スペキュラティブであるといった特徴があった。その他の共通する特徴として、メンタルモデルを部分的に裏切っているというものがあった。メンタルモデルとは、ユーザーがシステムについて知っていることや知っていると思っていることのモデルである。

私が制作する作品は、一般的なアプリケーションやゲームのようでありながら、少し奇妙な要素が含まれている。例えば、オカルトカメラは、普通のカメラアプリ’のようでありながら、撮影できる写真に超常現象が写りこんでいる。また、鬱陶しい音楽プレイヤーは音楽を検索し、再生するという多くの人にとって使い慣れた機能に加えて、アプリ内のキャラクターが勝手におすすめの曲と紹介したり、曲についての思い出を語ったりする。

こうしたアプリケーションは、ユーザーに対して世界の見え方を変えたり、思いがけない発見を与えることにより想像力を高めるのではないかと考えた。そこで、この仮説を検証するために研究テーマを「メンタルモデルの部分的な裏切りによる、アイデア創出のためのインタラクションデザイン」とした。

今後の展望

今後は、プロトタイプ開発と実験を行っていく。プロトタイプ開発では、多くのユーザーのメンタルモデルに即したアプリケーションと、メンタルモデルの逸脱度が異なる複数のアプリケーションを実装する。実験では、開発したそれぞれのアプリケーションを被験者に体験してもらい、行動の観察とアンケートによって反応を収集していく。実験を実施した後は、アイデアの創出に適したメンタルモデルの逸脱度を特定し、逸脱の種類ごとの特徴の分析を行う。



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