2025 2Q 制作ノート 新田瑞希


作成日:2025.08.19

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1Qに引き続き、街の中に情報を加えることで想像を促す制作を試みた。

作品の説明は以下の通りである。
作品「いたわり貼り」は、鑑賞者の想像力を促進させることを目的とした作品シリーズである。本作では、街中にある設置物や構造物など、日常の中で普段あまり注意を向けられない「モノ」に対し、絆創膏や冷えピタといった、人間のケアに使われるアイテムを貼る行為を通じて、それらを「いたわる」ことを試みている。

街中にある設置物などに対し、絆創膏や冷えピタを張り、写真を撮った。
制作のきっかけは、バイト先にある、いくつも並ぶ従業員専用ロッカーのうちの一つだけに絆創膏が貼られており、そのロッカーだけにキャラクター性のようなものを感じ取ったため、これを用いた制作しようと考えた。

製作中感じたこと
初めは地味で面白くないのではと自信がなかったが、ゼミ内で習作共有したところ、追加の案をたくさんいただいた。また、学部の先生と面談の機会をいただいたことから、地味さや退屈さは感じつつも、自分のやりたいこととしては合致しているとわかり、少し自信がついた。

フィードバック
先生からは、「街中を舞台とする視点においては、ストリートアートやグラフィックアート的な要素が見られるのではないか。また、制作にあたってはリサーチの量を増やす必要があること、特にリサーチの中でも、ユーモラスで遊び心のある作品事例を調査すると良いのではないかという助言をいただき、その意見に納得した。
さらに、別の先生からは「見立てる」という視点に関連する作品を紹介していただいた。
2Q展示会では、「あったかい」「アイデア勝ち」「人間らしい」といったキーワードをいただき、自分の制作を具体的に理解するヒントが得られたように感じる。

ゲストの大島拓郎さんの作風が自分の目指す制作と通じるところがあったように思えた。寛容さを維持するためのユーモアのあり方や、街を舞台にする制作やパフォーマンスに魅力を感じた。大島さんの制作の動機が自身の目指す方向性と近しいものであると感じ、少し自信に繋がった。

今後の展望
リサーチの量を増やす。特に、少しふざけたような作品のリサーチも試みる。
他のアプローチで、街中でできる想像のきっかけを考える。
作品の展示方法を、実際の展示を見学し、参考にする。



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