くちパネル

くちパネル


本作品は、想像を促進する作品シリーズである。

口の形を模したアクリルパネルを、身の回りの至る所に配置し、日用品や何かの模様を顔に見立てることができる。これはパレイドリア現象による錯覚を利用して、一見顔には見えない風景からも、顔や表情を見出している。

日常で普段あまり注意を向けられない「モノ」に、口の形を模したアクリルパネルを設置することで、鑑賞者はそれらを顔や生き物として見立てる体験ができる。見立てを通じて、隠れた「生き物」を発見する遊びが生まれ、普段は人間に向けられる共感やいたわりの感情を、身近な物質や環境に対しても連想させる。
身の回りの情報を足し算・引き算することで新たな意味を喚起し、普段見逃している「何かがあるかもしれない」という空白を意識し、その結果、鑑賞者は想像力を刺激され、自らの思考を深めたり新たな洞察を得たりするきっかけを得ることが期待される。


Project Type: Work

Created in: 2025年10月

Credit:
Mizuki Nitta(Creator)
Scott Allen(Advisor)





twitter    github

© Copyright 2025 | Kyoto Seika Latent Media Lab. | Scott Allen