【特集】日常を煌めかす音楽

 皆さんにとって音楽とは一体どのような存在だろうか。生活の中に溶け込んでいるという人もいるだろうし、特別なときにしか聴かない人もいるだろう。想いや生活においての重要度は十人十色だが、共通して言えるのは、音楽は私たちの日常を彩ってくれるものだということだ。

 今では最低でも月に一回はライブに行っている私だが、小学校中学年くらいまでは全く音楽を聴かない子どもだった。私が音楽に興味のある素振りを見せると親が良い顔をしなかったので、幼い頃から無意識のうちに遠ざけていたのかもしれない。しかし高学年になったある日、テレビで初めてAAAのパフォーマンスを観て自分の中で革命が起こった。この瞬間から私の推し活ライフが幕を開けた。それまでとは打って変わって、中学時代は色々なジャンルの曲を聴き漁った。

 時は過ぎ、高校生になった私は軽音楽部に入部した。そこでまた沢山の新たな音楽に出会い、小さなライブハウスからドーム・スタジアムまで、様々な規模のライブへ足を運ぶこととなった。びっくりしたのが、界隈や会場の規模感によって楽しみ方が全然違うのだ。どこでみてもその場所ならではの楽しさがあることを知った私は、どんどんライブ沼にハマっていった。主観ではあるが、それぞれの会場ごとの楽しみ方を紹介する。

ドーム
とんでもなく収容人数が多いので、ペンライト使用OKのライブだと光の海みたく輝きとてつもなく映える。アーティストによってはペンライトの遠隔操作もできることがあり、もうそれだけで見ものである。ただ場所によってはステージが見えにくいので双眼鏡は必須。レンズ越しに推しの姿を目に焼き付けるのも悪くない。アリーナ席だと終盤で銀テープ争奪戦が起こることも。会場に入った瞬間の独特のワクワク感は異常。

ホール
とにかく見やすい。座席が階段状になっていることが多く、前の人の頭で視界を遮られることがない。大変ありがたい。心なしかいつもより上品な気持ちで楽しめる気がする。音響の質も良い気がする。ライブハウスよりおしゃれに力を注げる。人酔いしない絶妙な規模感なうえ椅子もあるので、私のような体力に自信がない人にはぴったり。

ライブハウス
荷物は最大限小さく、靴はぺちゃんこの軽装で行くのが鉄則。前後左右に人がぎゅうぎゅう詰めになる圧迫感で少し苦しいかもしれないが、ライブ中の一体感はピカイチ。映像演出等が少ないぶん演奏に集中できる。なによりアーティストとの距離が近い。整理番号のみで座席が決まっていないので、自由に観る場所を選べ、自分に合った楽しみ方ができる。周りの人と大はしゃぎするもよし、後方で腕を組みながら眺める(所謂後方彼氏ヅラ)もよし。

番外編:フェス
来る人みんなワクワクしてて空気が明るく、場がもうとにかく楽しい。知らないアーティストの知らない曲でも周りが超ノってるので、それに流されておけばなんとかなる。単独ライブに行くほどではないが自分が今気になっているアーティストを観られる絶好のチャンス。フェス飯を食べるのも醍醐味。

 ライブという一項目だけでも多種多様な楽しみ方があるのだから、音楽全体となると楽しみ方は無限大。聴いたり演奏したりするだけじゃない。CDを買ったり、ライブに行くための準備をしたり、友人とアーティストの話で盛り上がったりするそんな時間も、音楽を楽しんでいるといっても良いのではないのだろうか。

 今回の特集では、色んな視点からみた音楽の楽しさを紹介する。是非みなさんなりの音楽との付き合い方を見つけてみてほしい。