喫茶店特有のレトロさを感じられるスイーツの一つ、プリン。10月の特集テーマ「喫茶店」を提案した私たち編集メンバーは、喫茶店のプリンの中でもかためプリン推し! というところから「プリン」にフォーカスを当てています。

 というわけで、ここでは、コンビニやスーパーなど身近で購入できる200円以内のプリンをご紹介。大学の授業もバイトもない日は、一日中家から出ずに趣味に浸っているような「生粋のインドア」である筆者が、自宅から半径約1キロ圏内で調達できるものを(筆者の好み全開で)ピックアップさせていただきました。
私はスイーツを食べる時間なら圧倒的に夜派なので、1日の終わりを趣味などとともにゆっくり過ごす「夜活」のお供にぴったりな、優しい味わいのプリンという裏テーマも意識してみました。プリンのために喫茶店に足を運ぶほどの熱量はなくとも、おうちでライトにプリンを楽しみたい! という方必見です。

« この記事で紹介するプリン🍮 »
・きみだけのプリン セブンプレミアム(セブンイレブン)
・かりかりキャラメリゼで仕上げる蜜芋ブリュレ トーラク(コンビニ限定)
・素材を味わうかぼちゃプリン (ファミリーマート限定)


きみだけのプリン(セブンイレブン) 192円(税込)

 口に入れたときの舌触りがすごく滑らかで、口の中で解けていく感じがとても心地いい。プリンに限らず、どちらかというと歯ごたえや硬さがあるもの方が好みでしたが、滑らかなプリンの美味しさを改めて感じました。久しぶりにちゃんとしたプリンを食べたこともあってか、思わず「おいし…」と一人で頬が緩んでしまいました(笑)

 滑らかとは言いつつもスプーンで掬っても形を保っていられる硬さで、焼かずに冷やして固めるタイプのプリンに多く見られるゼラチン質な食感でもなく、ちょうどいい緩さ。卵の味も感じられるうえ、それでいて程よい甘さで、くどくない! 生クリームで苦しくなるタイプの筆者にとって、すごくありがたいポイントでした。
 底に入ったカラメルの苦さもちょうど良くて、しっかりほろ苦いのに一緒に食べた時にプリンの甘さの邪魔をしないのが最高。手頃な価格の商品にありがちのパンチの強い甘さでないことに、感動すら覚える一品でした。


 この時期になると各所に顔を出す秋の味覚たち(さつまいも、かぼちゃ、栗など)に目がない筆者。ここからは季節を感じる変わり種プリンを2つご紹介します。

かりかりキャラメリゼで仕上げる蜜芋ブリュレ(コンビニ限定) 199円(税込)

 口に入れると、まずプリン部分とキャラメリゼの甘さによる幸福感が…。
キャラメリゼのカリカリした食感と、滑らかすぎないプリンの相性がよく、後からふわっとさつまいもの風味が感じられます。

 キャラメリゼをあとがけ…? と思っていましたが、ザラメっぽい食感とカラメルのほろ苦さがしっかりそこにあって、美味しい! カラメルはそこそこ苦さがあり、存在感があって本格的な味だと感じました。プリン部分はスタンダードなものよりも甘さがくどくないため、キャラメリゼが引き立つようになっています。「ブリュレ」と名乗るだけあって、やや苦味の強いカラメルに炙って焦がしたような風味が感じられます。

 自分でキャラメリゼを振りかける工程や、手のひらほどあるサイズも相まって、満足感と幸福感が高い一品でした。

(ちなみにプリンは全卵を使用するのに対し、クレームブリュレには卵黄のみを使用するという違いがあるため、厳密にはプリンではないそうですがそこは目を瞑っていただけると…!!)

素材を味わうかぼちゃプリン(ファミリーマート限定) 198円(税込)

 蓋を開けると、まず色からかぼちゃ感がすごい…! かぼちゃの断面とほぼ同じ色をしていて、さすが原材料名の先頭に「かぼちゃペースト」がきているだけある。掬ってスプーンを逆さにしても微動だにせず、食べてみると、かぼちゃペーストそのまま固めた…?というくらいの濃厚さを感じました。「素材を味わう」という名前の通りかぼちゃっぽさが残る、スイーツになりすぎていない優しい甘さが感じられます。
 カラメルは苦さ控えめ。かぼちゃの甘みとカラメルの苦みが独立せず、カラメルがかぼちゃの甘みや風味を引き立てています。

 おそらくかぼちゃプリンを初めて食べたと思うのですが、美味しく季節感が味わえて、なんだか例年よりも秋を楽しめている気がしました。


 冒頭で述べたように「生粋のインドア」なうえに財布の紐が固い筆者。それでいながら新作グルメやスイーツの情報を集めるのは好きなので、美味しそうなスイーツ情報を目にしても値段に怯んで買わないことがほとんどでした。今回も、当初は「300円以内のプリン」というテーマで記事を書き始めたにもかかわらず、筆者の自我が邪魔をして税込でも200円未満のプリンばかりになってしまいました…(笑)

 記事のためだと自分に言い聞かせて色々なプリンを食べてみたことで、スーパーやコンビニスイーツの良さ・レベルの高さを思い知ることになりました。
 身近な場所で小さな幸せを手に入れることができて、日常が少し華やかになります。たまの贅沢(200円)もいいですね。