毎年年末になると、音楽のサブスクアプリ各種がユーザーの1年間の傾向をまとめて教えてくれます。私が使用しているSpotifyによると、今年は22,697分音楽を聴いていたらしい。365日で割ると一日60分ほど。意外と少ない?
そう思うのは、きっと私が外出時の移動中しかサブスクで音楽を聴かないからでしょう。特にK-POPは映像も欲しくなっちゃって、家では基本YouTubeなので…。
普段は気に入った曲を片っ端から突っ込んだプレイリストをシャッフル再生して聴いていることが多い私。気に入って聴いている曲が客観的にわかっておもしろいのでこういうの好きなんですが、今年のランキングにはどうも納得がいかない…。
というのもSpotifyが出してくれたランキングでは、上位5曲中3曲が昨年からプレイリストに残り続けている精鋭たち。もはや今年出会った曲ではないんですよね。「今年のトップソング」を「今年の自分を象徴する音楽」と捉えると、ちょっとそれは違うかな…? と感じてしまいます。
個人的には、正直K-POP一色になると思っていたから少しびっくり。特に1位の楽曲は意識的に選んで聴いていた覚えがなく、お前が1位なのか…!? という感じ。
素直に頷けるのはトップアーティスト1位がSEVENTEENだったということくらいでしょうか(笑)
ということなので、自己満足のためだけに主観で今年の曲ベスト5を選んでしまおうと思います。
須田景凪「ダーリン」
私の今年の冬〜春を代表するような曲です。特定のメロディとフレーズを繰り返すシンプルな楽曲で、限られた少ない数の言葉に感情を乗せる表現が楽曲を作り上げる重要な鍵となります。切ない歌詞に対してテンポ感が速いところもハマったポイントです。
須田景凪さんの原曲ももちろんいいのですが、個人的にこの楽曲のいろんな人のカバーを聴き漁るのにハマって、狂ったように聴いていた時期がありました。人によって表現したいものや歌詞の中でも強調したい箇所が異なっていて、それだけでこんなにも楽曲の色が変わるのかと、勝手に思い知った一曲です。
いゔどっと「嘘と傷跡」
昨年末リリースされた、私が数年ゆる〜く活動を追っている歌い手/シンガーソングライターのオリジナル楽曲。何か大きなエピソードがあるわけではないのですが、今年一年を通してずっと聴いていた印象のある曲です。作詞・作曲をご本人が手がけているので、自分を見せるのが上手いというか、自分に似合う音域やテイストを自分でわかってやっているな、確信犯だなと思わされます。男性ボーカルによる女性口調の歌詞が好きなのですが、きっかけはもしかしたらこの人だったのかも。バラードすぎる曲は心にかなり余裕のある時しか聴いていられないタチなのですが、静かすぎず激しすぎず、サラッと聞けてしまう。シャッフル再生で流れてきても、不思議と「今の気分じゃないな…」と感じることなくスッと聞ける楽曲です。
TOOBOE「浪漫」
今年ハマっていたアーティストの1人で、今年リリースされた中で特に好きな楽曲です。音楽クリエイター・John名義での楽曲も元々好きで聴いていたのですが、歌詞の言葉遣いやワードチョイスにこの方特有の風味?香り?みたいなものがあって、なんか私に刺さるんです。歌詞の節々に、レトロな感じや一昔前のくさいセリフのような雰囲気がほのかに漂っていて。この楽曲だと、「見せておくれ」とか。他の楽曲でも、何かのセリフでしか聞かない役割語のような語尾が使われていることが多いです。
この楽曲の中には、他にも「ハニー」や「ハイカラ」などのワードや、「有り触れた」、「真っ新」といった言葉があえて漢字表記になっているなどのポイントから、レトロっぽさが感じられます。
r-906「ボイドロイド」
端的にいうと、ラップのリリックの押韻がカッコ良すぎる。「音楽的同位体 羽累」というCeVIOとしては初のラップ対応音源が使用されていて、ラップ調の曲が好きな私は胸を撃ち抜かれました。テンポの早い情報量多めの羽累のラップに対し、それ以外は初音ミクと音街ウナによる淡々とした印象のものになっています。CeVIO AIならではの流暢さや滑らかさによって細かなニュアンスがついて、この楽曲の鋭利な空気感を作り上げている気がします。
SEVENTEEN「Super」
喫茶Unepageで取り上げるのはおそらく3回目になります。詳しくはこちら! という感じなんですが(笑)
喫茶Unepageでの1本目の記事の題材がこの楽曲でした。初めて書いた音楽レビューにして、2000字を越えるレポートばりの文章を書いただけある、ということです。
Spotifyによると、私が今年一番聴いたアーティストはSEVENTEENでした。セブチは今年、韓国最大級の音楽授賞式にて、「Super」が収録されているアルバムで遂に初めての大賞を受賞しました。リアルタイムで中継を見ていて、円陣を組んで喜んでいるメンバーの姿や、活動をお休みしていたメンバーも揃って13人で大賞を受け取っている様子を見て、1人でガチ泣きしたのがすごく印象深い瞬間でした。
あれ、こういうときに泣けるタイプのオタクだったっけ…? という気持ちと同時に、セブチが自分にとってそれだけ大きな存在になってたんだなあ、と実感しました。(少しの老いも感じました)
冒頭で「もっとK-POP一色になると思ってたのに」なんて言っていたものの、K-POP特集で今年聴いていた楽曲の大半を出し切った節があり、できるだけ初出しの楽曲を…! と思い選曲していたら、本当にK-POPが少なくなってしまいました(笑)
もう数日で今年が終わるなんて…。信じられない、信じたくない。
今年もいろんな楽曲を聴いた1年でしたが、来年も今年以上に音楽を楽しみたい! 1年後の自分がどんな音楽と出会い、何を聴いて何を好きになっているのか。
そしてさまざまな界隈に数多いる我が推しの活躍も! 今から楽しみです。