【特集】しあわせを運ぶ料理たち

 ひょいと口に運べば、心と身体がほっこりあたたまる。ちょっと凹んだ時も、頑張りすぎて疲れた時も、はたまた元気いっぱいの時も。料理は、いつも私たちの日常のすぐそばにある。

 今回この特集を決めた私は、ほぼ毎日家で料理をしています。作るのが楽しいし、慣れているからというが1番の理由! ふと、料理に対してこう思える様になったのはいつ頃からだっただろうと、昔の記憶を遡ってみました。そうすると一番古い記憶の中に、実家で母が作る料理の手伝いを何度かしていたことを思い出したのです。揚げ物の衣を付けるのを手伝ったり、調味料の計量を任されたり、簡単な作業をよく任されていました。この頃小学生だった私は、早く出来上がったやつ食べたいなとか、ゲームの続きしたいなとか、そんなことばっかり考えていました。笑

 月日が流れて、大学進学を機に実家を離れた私は、1人暮らしをすることになりました。思えばこのころを境に、本格的に毎日料理をするようになった気がします。というのも、そうしないといけない理由があったのです。この頃大学1年生だった私は、奨学金を借りながら生活をしていました。光熱費に水道代、毎日使う消耗品と贅沢せずともいつもお金がギリギリ。正直自宅で料理を作るのは、洗い物が増えるし、光熱費もかかるし、時間もかかる。でも、この頃の私には「節約」というとっても大事な役割が料理にあったのでした。

大学1年生の頃にたまに作っていたお弁当(見せられるのがこれくらいしかなかった)

 料理初めた頃は、節約しながらもオムライス、からあげ、ハンバーグにホワイトシチュー、それに茶碗蒸しと、自分の好きなものを作ってきました。味にそこまでこだわりはなく、たまに美味しいものが作れたらいいな、ぐらいにしか思っていませんでした。でも、何度も作るうちに調味料にこだわってみたり、レシピ通りに作らず自己流で作ってみたりと、次第に自分の理想の味を追い求めるようになっていきました。きっとこの頃には、料理の楽しさに気付いたのでしょうね。
 最近では、料理だけにとどまらず、クッキー、シフォンケーキ、アップルパイと、お菓子作りにまで幅を広げています。笑

 いざ料理を作るとなると、正直めんどくさいとか、上手にできる気しないとかネガティブな考えになってしまう人も多いかも知れません。でも、そういう人を見ると何もそんな気負わなくてもいいのに、と思うのです。冷凍食品をレンジでチンして食べるのも、スーパーで買ってきた食材で一から料理して食べるのも、どちらも違うけど立派な料理! 思っているよりも意外とハードルは低いのです。ぜひ、簡単なものからでも料理というものに触れてみてほしいと思っています。