私(K-POP特集を提案した人)がK-POPに初めて出会ったのは6年前。
(…えっ6年? ほんとに??? いやその、永遠にド新規の気持ちでいるので自分でもびっくりして…)
中学3年生だった私は、ある日何のきっかけもなしに突然気力がプツッと切れて学校に行けなくなってから、行ったり行けなくなったりを繰り返しながら1年を過ごしていたのでした。
そんな時、妹が好きだったバンドが、韓国でのライブでMC中にとあるK-POPの楽曲を真似している映像を見て、その楽曲を特定し私に見せてきました。自分でもよくわからない状況だなと思いますが、これが私がK-POPを知ったきっかけだったのです。
その楽曲が耳から離れなくなってしまった私は、不登校で持て余した時間でコンテンツを見漁りました。グループの他の楽曲を聴き、そのグループ目当てで韓国の音楽番組を視聴するようになり、そこから他のグループにも興味を持ってコンテンツを漁り…を繰り返していました。
メンバーの名前やグループ名をハングルで書けるようになりたいというところからハングルの読み書きができるようになり、話す予定もない韓国語も勉強し始めました。
このままではダメだと頭ではわかっているのにどうしても学校に行けない、でも自分でもその原因がわからない、周りもこんな自分のために行ける環境を整えようとしてくれているしそれに応えなければ、でも、、、
葛藤を抱えて鬱々とした時間を過ごしていた私にとって、全てを忘れて夢中になれる対象が現れてくれたことは、今思うととても大きかったと思います。のちに高校受験を控えた私は再び登校することができるようになるのですが、熱中できるものが見つかってネガティブの連鎖から抜け出せたことも少しは影響しているのでないかと思っています。
そんな私が思うK-POPの魅力は、様々な着眼点から幅広い楽しみ方ができるというところ。
聞き取れずとも耳に残ってしまう楽曲、わかるとさらに曲の解像度が上がる歌詞、完成度の高いパフォーマンス、ステージごとに変わる衣装やメイク……あげるとキリがない。
楽曲のコンセプトやジャンルも幅広く、いろんな要素が盛り込まれています。ポップス、EDM、ロック、ヒップホップ調やジャズっぽい要素がある曲もあったり。曲中に必ずと言っていいほどラップパートが存在するという点も特徴的で、私はK-POPに触れたことで、ラップもちょっと好きな自分に気付かされました。「K-POP」という世界を知っただけで、自分の中の「音楽」の幅が広がった気がします。
まだK-POPを知らない人にも、その楽しさを知ってほしい。騙されたと思ってK-POPの”沼”に足を踏み入れてみて欲しい…!!
K-POPに”沼る”素質は誰にでも備わっていて、その人なりの楽しみ方ができるんじゃないかと思っています。この特集で紹介するのはほんの上澄みの部分にすぎません。K-POPの”沼”に腰あたりまで浸かった暁には、自分なりオタク的こだわりポイント(?)が見つかっているはず。
流行っているからなんとなく聴くだけじゃもったいない。見る人の嗜好や経験、見る角度によって何色にもなるK-POPを、あなたはどう楽しみますか?