By die

私はホラーが大の苦手だ。道化恐怖症(ピエロが怖い)ということもあり、より一層ホラーに触れてこなかった。しかし、あのなんとも言えないおどろおどろしい雰囲気には不思議な魅力がある。そこで今回はダークで気高いアイドルを2グループ紹介していく。
1つめのグループは、Scapegoatだ。彼らは悪魔をコンセプトに活動しているメンズ地下アイドルで、メンバーはそれぞれ「憤怒の悪魔」、「嫉妬の悪魔」などといった悪魔を担当している。曲も暗く、パイプオルガンやピアノの音、そしてデジタルサウンドがよく目立つ。そこに、高音のロングトーンや透明ボイス、低音のラップなど、様々な声が重なり合い、人数が9人と多い分、良い意味で音圧が強くなる。彼らの所属している事務所『RINDO Entertainment』の他のグループの曲もよく聴いているが、コンセプトがこんなにも明白で、衣装・SE・楽曲からかっこよさと怖さを同時に感じるグループは他にいないだろう。また、私が今まで見てきたアイドルグループの中で1番難しく、激しいダンスをしているのも、Scapegoatだと思う。生で見るパフォーマンスは圧巻だった。
そして2つめのグループは、MAD MEDiCiNE-マドメド-だ。“狂おしいほど、依存して”をキャッチコピーに活動する地下アイドルだ。私がこのグループにハマったのは、ほんの2週間ほど前だ。元々女性アイドルグループは好きでよく聴いているのだが、YouTubeのおすすめにふと『アリス心中』という曲が出てきて、なんとなく聴いてみた。そもそも「アリス」とは、『不思議の国のアリス』が元ネタだ。『不思議の国のアリス』は、ルイス・キャロルが1865年に書いた、元々は怪奇小説で、ファンタジックホラーの原点だろう。今回の『アリス心中』も、『不思議の国のアリス』の要素が詰まっている。たった5分の間で涙が出てきたのだ。MVや歌詞が重たいストーリーだったのもあるが、それ以上に力強く、そして切ない歌声に涙が止まらなかった。そこからマドメドの曲を聴き漁った。5人揃って生歌が強く、衣装も悪のプリキュアのようで、かっこよく、美しい。来月マドメドのライブに初めて行くので、ワクワクが止まらない。
今回は、ダークなコンセプトのアイドルを2組紹介してきた。もしホラーが苦手だという人も、ダークな雰囲気が大好きだという人も、ぜひ聴いてみてほしい。